Vol.16 和歌山県・田辺湾
全国のマリーナでボートをレンタルして釣行脚。今回は和歌山県・田辺湾のデカアオリイカをご紹介。
この記事はヤマハマリンクラブ・シースタイルのレンタルボートでの釣行です。
今回はボートエギングの好ポイントとして知られる田辺湾で、春のデカアオリイカにチャレンジ。ボート倶楽部2007年6月号 [ 文:齋藤海仁 / イラスト:名取幸美 ]
桜吹雪とはこのことか
まいったなァ。いよいよ春も真っ盛り、もう桜も散ろうかって時期なのに、なんでこんなに寒いんだ!? エギングロッドを握る手がすっかり冷たくなっちゃったよ。
のっけからグチっぽくて申し訳ない。けど、グチも言いたくなるってもんだ。だって、4月上旬に北風ビュービューってどういうこと? あまりの暴風で湾内にも出航できなかった昨日なんて、夕方のニュースを見てたら、桜が満開の都心で大雪が降っていた。天気は完全に真冬に逆戻り。白浜の最低気温なんて4度だよ! せっかく南国の和歌山県田辺湾までデカアオリをねらいに来たのに、これじゃアオリイカも引きこもっちゃうわな。浅場は特に天気の影響を受けやすいからな。
というわけで、今、隊長は田辺湾の島陰でエギングの真っ最中であります。かろうじて出航できたのはいいけれど、沖へ出るのは絶対に無理。潮の利く場所をタイミングよく回るとか、活性の高いアオリイカを探すとか、そんな釣り方はハナからあきらめるしかありません。
もう3時間は同じ風裏にアンカリングしてるかなあ。それでもロコアングラーの中村影優さんは集中力を切らさずに淡々とキャストを続けている。さすがアオリイカ専門のチャーターボートのキャプテンだ。
が、釣れないものは釣れない。
朝っぱらからずっと釣りしてるのにアオリイカは音信不通。もしかしてここ、圏外ですか?しょうがない。ちょうど潮止まりになったことだし、いったん上がって昼めしでも食べてから、「例のモノ」を釣るとするか。
高台から田辺湾を望む。海岸線はご覧の通り磯続きで、沈み根も豊富。ボートエギングには絶好のフィールドだ
2人並んでエギングの図。23フィートのYF-23はアフトコクピットスペースが広く、とても釣りやすい。湾内の風裏は穏やかなんだけどな。寒いんだよな。
ビッグチャンスがついに来た!!
和歌山県の田辺湾は、紀伊半島の南西部、かの有名な白浜海岸のすぐ北にある。今回のホームマリーナである「まるちょうボートステイション」(MBS)」はその湾奥部の内ノ浦漁港に位置している。
MBSは4年前に開業したマリーナで、マリンクラブ・シースタイルには今年の1月に加盟したばかり。田辺湾といえば、名物のアオリイカはもちろん、マダイ、イサキ、アジなどのボトムフィッシングや青ものの実績も高い好フィールドだ。
とりわけ春は2キロ、3キロが当たり前というデカイカの好期。だが今回、田辺湾を選んだのにはもうひとつ理由があった。
前回の釣査が終わって間もないころ、次の釣査エリアを探すためにシースタイルのサイトをチェックしていたところ、ホームマリーナ欄に懐かしい顔が。その下の名前を見ると、やっぱり以前作っていた某ボート釣り雑誌でお世話になっていた尾上徹夫さんだった。
尾上さんといえば、トローリングの世界では相当なお方である。本職は「紀州おのうえルアー工房(KOLK)」のルアービルダーで、カジキからカツオまでさまざまなルアーを製造、販売している。また、各地でトローリングの講習会を実施、ボートショーにもよく参加しているから、お顔をご覧になった方も多いのでは。
さらにHPを見ると、な、な、なんとクラブ艇で「カジキにチャレンジできます」とある! レンタルタックル完備で、もちろんルアーはKOLK製。しかも、尾上さんのガイド付きだ。
ついにシースタイルにもカジキの釣れるホームマリーナが加わった。カジキねらいにはオプション料金がかかるけれど、尾上さんもいるし、どう考えてもこれは日本で一番おトクなカジキ釣りですよ。近くには南紀白浜空港があるから、飛行機を使えばアクセスも楽々。それでも十分安いだろう。
その名も「カジキちゃん」
カジキのシーズンはGW明けから9月にかけて。だから、今は釣れないけれど、釣査ということで、どんなスタイルなのかシミュレーションさせていただいた。
そこで登場するのが「例のモノ」だ。つぶらな瞳がなんともかわいい「カジキちゃん」である。ま、まがいモンですわ。
だがしかし、あなどるなかれ。カジキちゃんは尾上さんが講師を務めた「ヤマハスポーツフィッシングスクール」でも活躍した大スター。れっきとしたシミュレーターなのだ。カジキちゃんのおかげでファーストマーリンをキャッチできた生徒もたくさんいるという。
クラブ艇でのファイトは、移設式のチェアをコクピットに置いて行う。カジキ釣りに必要なハーネス、ギャフ、ビリークラブなどもすべて用意があるのでご安心を。
昼食後、さっそく一式積み込んで田辺湾に繰り出した。幸い、風は湾内でのトローリングならなんとかなる強さだ。ヒットしたあと、ロッドをポストから引き抜いて、ファイトの体勢に移るまでの動きをレクチャーしてもらってから、ほどなく尾上さんがカジキちゃんをリリース。キャプテン役の中村さんがスロットルを開けて、200メートルくらいファーストランを演じさせた。
結論から言うと、カジキちゃんのファイトはとてもリアルだった。おそらくアイの位置が絶妙なのだろう。突然横っぱしりして左に行ったかと思うと、次は真下にダイブ。すると、正面に戻ってきて海面でまた右に走りだす。たいしたもんだぜ! カジキちゃん。もちろん、模型が自ら動くわけはなく、船速を変えているからあっちこっち泳ぐんだけど、いい練習になるのは確か。テンションのかかり方とそのコントロール、ポンピングの正しいやり方、タックルとボートへの慣れなど、大変参考になった。本物のカジキを掛ける前にカジキちゃんを釣るのと釣らないのとでは全然違うはずだ。そして、邪魔になるかと思っていた船外機やトランサムボードもまったく支障がなく、ひととおりシミュレーションをやってみて、クラブ艇でのカジキ釣りはもはや現実だと確信した。
なんだかとってもうれしくなっちゃって、カジキちゃんを持って思わずにっこり。ある意味、本物のカジキ以上にうれしいかも!? なわけないか......。
愛しのアオリちゃんはいったいどこへ?
カジキちゃんを釣ってハシャいでる場合じゃない。今度こそアオリちゃんの番である。
風は依然として強く、沖に出られる気配はない。中村さんは仕方なく午前中と同じエリアに入った。
釣り方はアンカリングしてのキャスティングだ。磯際や沈み根の風上にボートを止め、風下にキャストし、エギを沈める。水深は5、6メートル前後。中村さんによれば、アオリイカはけっこう宙層を意識しているので、無理に底まで沈める必要はない。ただし、デカイカは底近くにいる傾向が強いとのこと。
ある程度エギを沈めたら、宙層でアピールするように、最初は数回大きく派手にシャクってから、カーブフォールとシャクリで探る。
釣り方のツボは、エギを沈めるときに必ずラインを張ってアタリを取ること。そして、アタリがあったら大アワセ。特にデカイカの場合はエギをつかむ力が強いため、半端なアワセではイカにカンナが掛からないという。
と、そのとき、中村さんにアタリが来た。すかさず猛烈な勢いでロッドをあおる中村さん。しかし、イカは乗っていない。
「そんなに強烈で身切れしないんですか?」
「デカイカだと、これでもカンナが刺さらないことがあるんですよ。チビイカだとたまにゲソが釣れてきますけどね」
言ってるそばから、中村さんのエギに足が1本......。これには中村さんも苦笑い。ツンという瞬間的なアタリで小物とわかったそうだが、それでも強く合わせたという。そもそもチビイカを相手にしないこともあるんだろう。
いよいよ時合い到来かと思ったのも束の間、田辺湾はこの1パイで再び沈黙してしまった。水温は17度以上あるし、ベイトも多く、いかにもおいしそうなポイントが山ほどある。田辺湾の実力からすればイカは必ずいるに違いない。真冬なみの北風は玉にきずだが、あとはアオリちゃんのご機嫌さえよくなれば......。
しかし、時は無情に過ぎてゆく。もっと潮通しのいい場所に行ければと中村さんはしばしば沖を見やったが、最後まで白波は消えず。必死にシャクり続けたのもむなしく、帰着予定の5時まであと30分を切ってしまった。「イカは時間が釣らせてくれる」が持論の中村さんもさすがにしびれを切らしたようだ。
「ポイントを移動します」
最後のチャンスを懸けた場所は、神島の風裏である。藻の生えたアオリイカの産卵場所だ。ポイントにキャストするには風を横から受けるため、実質的には1人しかねらえないが、ホスト役の中村さんは隊長にこの場所を譲ってくれた。
終了5分前だった。藻場の沖側の落ち込みにエギをフォールさせる途中、スッ、とラインが吸い込まれた。続いてロッドティップが入る。反射的に合わせた。グイグイという段のあるヒキはアオリイカだ!
計算では0と1の差は1だけれど、こと釣りに関しては、0と1の差は1ではない。無限大である。めちゃくちゃキンチョーしながら慎重に寄せて、なんとか中村さんが差し出したネットに無事収まった。
あ~、よかった。釣査隊始まって以来の丸ボウズかと思ったよ。やれやれ。
アオリイカにはおいしそうなポイントだらけで、デカアオリはいるし、初夏からは尾上さんのアドバイスつきでトローリングも楽しめる。もちろん、ボトムフィッシングのターゲットも豊富。まだオープンして日が浅く、ポイントが未開拓の部分はあるけれど、田辺湾が釣り場として超一級であることは間違いない。つまり、開拓の楽しみがそれだけ大きいということだ。それに、カジキがねらえるホームマリーナは日本中でここしかない。
今後が本当に楽しみなまるちょうボートステイションである。
アンカリングしたボートから風下にエギをキャストしてねらう。そこかしこに沈み根があり、ポイントに事欠かない田辺湾。ボートエギングには絶好の釣り場だ。
ライトトローリングの図。基本は2本流し。ゴールデンウイークになれば湾内でもいろいろ釣れるそうだから、この号が出るころにはシーズンが開幕しているはず。
最後の最後に隊長が釣って尾上さんと中村さんも大喜び。一日一緒に釣りをしただけでこんなに仲良くなれるのも、釣り人同士の距離が近いボートフィッシングのいいところ。
【隊長:齋藤海仁(かいじん)】
暴風が吹き荒れて出航できなかった初日、マリーナ併設の海上釣り堀でウサを晴らす隊長。ここはファミリー釣り堀で、貸しザオ使用で2時間3,000円ナリ。水温が低い時期は意外にタフで、そこそこ楽しめます。
【ロコ・アングラー】
中村影優(なかむら・けいゆう)さん
アオリイカ専門のチャーターボート「八百盗 中村屋」のキャプテン。サラリーマンを早期退職して得た退職金でボートを購入。チャーターボート業にチャレンジした自称「ちょいぼけ? おやじ」。いやいや、ご謙遜を。
【クラブ艇】
トローリングにうってつけと尾上さんも太鼓判を押すヤマハYF-23。スパンカーの効果を高めることで知られるウェーブスラスターブレードは、低速時における保針性の向上にも威力を発揮。実はトローリングにも向いているのだ。
もう一つのクラブ艇はウェイクゲートのあるヤマハAS-21WB。ウェイクゲートは意外に邪魔にならず、キャスティングゲームもトローリングもOK。
シースタイル利用手続き中の隊長。田辺湾は暗礁や干出岩が多いので、このあとの安全講習は心して受けておこう。
尾上徹夫(おのうえ・てつお)さん
「紀州おのうえルアー工房」のご主人。指導力には定評があり、各地の講習会やスクールで活躍している。今年、スモールボートによる「関西ビルフィッシュクラブ」を立ち上げ、気炎を上げる正真正銘のちょいワルオヤジ?
MBSは内ノ浦に専用のイカダやイケスを持っていて、ボートを係留できる場所もある(要確認)。条件のいいときにはシーバスが釣れる。
でもって、取材の数日前に海上釣り堀のスタッフである深須一義さんがイケスにつないだボートから釣ったシーバス。ちなみに撮影後はファミリー釣り掘にリリースされました。仕事熱心ですな。
YF-23にはウインドラスがついているので、揚錨は楽チン。まめなポイント移動も苦にならない。
このとおり磯続きの海岸線が複雑で、沈み根、干出岩の多い田辺湾。GPS魚探の画面には常に気を配り、浅いところは拡大画面にして徐行すること。
どんなアタリも見逃すまいと、集中してサオを構える中村さん。すごい集中力だと思ったら、ちょっと前までバスプロだったそうだ。どうりでタフなコンディションにもめげないわけだ。
電撃大アワセが空振りしたと思ったら足が釣れてきた。このくらいのアワセじゃないとデカイカを釣り逃がしてしまうらしい。中村さんはゲソって言うんだけど、せめて足と呼んであげてよ。似たようなもんだけど。
ライトトローリングをやるときは、曳き釣りの道具も流せる。尾上さんがわかりやすくていねいに教えてくれるから、初めての人でも安心。
一度マリーナに戻ってカジキタックル一式を積み込み、いよいよ出陣の図。タックルを買わなくてもカジキにチャレンジできるのもうれしい。
ついにカジキ(ちゃん)をヒットさせた隊長。カジキちゃんは上下左右に元気よく泳ぎ、最高の練習になる。トローリングタックルとボートの動きに少しずつ慣れてくるのが自分でもわかった。
いよいよ近づいてきたカジキちゃん。ここからリーダーマンがリーダーを取り、ギャフマンがギャフを打ち、ランディングするまでのスムースなやり方までしっかり指導。ホント、勉強になるわ。
終了5分前にやっとこさアオリイカを掛けてなんとか無事ランディング。いつになく真剣なファイトの図。さすがにしびれたな、今回は
デカアオリと呼ぶにはほど遠いサイズだけど、めちゃくちゃうれしい1パイだった。
釣果カレンダー
複雑な海岸線に加えて、沖磯、沈み根がたくさんあり、アオリイカや根魚のポイントには事欠かない。また、黒潮の影響のおかげで水温が高く、ゴールデンウイーク以降は大型回遊魚が湾内にも入り、青ものがトローリングやジギングでねらえる。カジキをねらう場合はエリア外に出るため、尾上さんの同行が必要(有料)。それでも、ポイントはマリーナから30分ほどの周参見沖3~5マイルと極めて近い。
田辺湾周辺のフィールドマップ
北西に湾口が向いており、北西から西寄りの風が吹くと荒れやすい。特に冬は、朝のうちは穏やかでも、日が昇って気温が上がり始めた途端に強風が吹き荒れるので要注意。湾内には暗礁、干出岩が多く、座礁の危険あり。内ノ浦を出てすぐの左側はとても浅く、事故多発地域である。事前の安全講習で危険な場所を聞き、しっかり頭に入れておこう。
本日の釣果。1キロ弱のオスのアオリイカ。性別は模様でわかる。筋目があるのがオスで、斑点があるのはメス。産卵期のアオリイカは必ずペアでいて、メスが先に釣れた場合はあとでオスが釣れるけれど、オスが先に釣れるとメスは釣れない、とは中村さん説。
まるちょうボートステイションは国土交通省の「海の駅」に指定されており、ビジターの受け入れ体制も整っている。ビジター利用料金は半日3,000円、1日6,000円。「鮮魚問屋 丸長」で食事をすれば無料になる。
まるちょう系列の釣具店「ベイ・マルチョウ」。マリーナ周辺では随一の大型店舗。エサはオキアミ、アミなどの冷凍が主。
営業時間:午前9時30分~午後8時30分 年中無休
TEL:0739-26-6300
URL:http://www.marucho.co.jp/bay/
マリーナの目の前にある海鮮和食レストラン「鮮魚問屋 丸長」。夏のハモ、冬のクエ鍋をはじめ、新鮮な旬の地魚料理が自慢。「地魚会席」3,600円、「丸長御膳」2,100円などがおすすめ。平日限定のランチメニューもある。
営業時間:
午前11時~午後3時(L.O. 午後2時30分)、
午後4時30分?9時30分(L.O. 9時)
※土日祝日は通しで営業。
定休日:年中無休
TEL:0739-24-7800
URL:http://www.marucho.co.jp/kaisen/kaisen-t/
こちらもまるちょうグループ「フィッシュ・イン・ザ・ファーム」の本格海上釣り堀。内ノ浦に6基の巨大なイケスを浮かべ、海上トイレ、日よけテントなどの施設も充実。魚種はブリヒラ、カンパチ、ヒラマサ、シマアジ、マダイ、ヒラメ、イシダイなど。
営業時間:
午前7時~午後2時(受付開始時間:午前6時~6時30分)
TEL:0739-25-8074
URL:http://www.marucho.co.jp/f-fish/
「鮮魚問屋 丸長」には大型イケスがあり、ちょっとした水族館気分が味わえる? クエもスズキもマダイもいたぞ。
まるちょうボートステイション
ポイントが目白押しの田辺湾内に加えて、黒潮がすぐ近くを通り、季節になれば大型回遊魚もすぐ近くまでやってくる。そのうえ、トローリング、アオリイカ、ボトムフィッシングのガイドシステムまであり、釣りのサポートが極めて充実した実にありがたいマリーナだ。大型駐車場やシャワー室などの施設も整っている。
■交通アクセス
車利用=阪和自動車道みなべICより白浜方面へ約15km、20分。
飛行機利用=南紀白浜空港から車で約15分
■問い合わせ先
〒646-0011 和歌山県田辺市新庄町北内ノ浦3143-8
TEL:0739-25-8025
URL:http://www.marucho.co.jp/fish/
クラブ艇はYF-23とAS21-WBの2艇。クラブ艇でカジキを釣りあげる最初のアングラーは果たして誰か。今後の釣果に注目だ。
尾上さんがマリーナの管理、運営を一手に引き受ける。釣りの情報も施設もサービスもばっちりなのはそのおかげ。
今回使用したタックル
春の大型アオリイカねらいには、PEの1.2~1.5号にリーダーはフロロカーボンの4号というヘビー級のラインシステムが向く。ロッドは硬めで、長さは7~8.5フィート程度の比較的短めがボートでは扱いやすい。エギのサイズは深さで使い分け、水深5~7メートルで3~3.5号、7~15メートルで4~5号が標準的だ。ヒットカラーはそのときによるので、各種用意したい。ライトトローリングには同じクラスのジギングタックルでも可。
アオリイカのタックル。春の大型ねらいには標準よりもヘビークラスで、ボートの場合はやや短めのロッドが扱いやすい。ちなみに、中村さんのタックル(左)は、ロッドがガンクラフト「バイオレンスジャーク 7フィート6インチ」、リールはシマノ「07ステラ C3000」、ラインはPE1・5号でリーダーはフロロカーボンの4号。
潜行板を使った、尾上さん自作の曳き釣り用の道具もレンタルできる。ただし、トローリングタックルのオプションになる。大小のラビットと潜行オモリはトローリングタックルと組み合わせて使う。
これがおそらく世界で唯一の魚型ビルフィッシング・シミュレーター、「カジキちゃん」だ。一見するとおもちゃみたいだが、実によくできている。尾上さんも言っている。「こいつをなめたらあきまへん」