山形・酒田 酒田湊発！「釣って・食べて・地酒を楽しむ」大人の男二人旅

山形県の北西、庄内地方北部に位置する酒田市。江戸時代、日本海から瀬戸内海を回る船を北前船と呼んでいました。北前船は荷物の運搬だけでなく、寄港地で良い品物があれば仕入れ、他の港で高く売る。日本海を航海しながらの商売はまさに「総合商社」と言えるものでした。また、北前船は「米を1千石（150トン）積むことができる」という意味から千石船ともよばれ、巨大な帆１枚で逆風でも進むことができるすぐれた帆走性能を持っていました。現在、北前船の1/2スケールの模型船を日和山公園に展示。米どころ庄内平野の良質な庄内米を大量に保管できる山居倉庫は、米の積出港として繁栄した酒田の歴史を今に伝えています。

出羽三山は、山形県の中央にそびえる月山（1984m）・羽黒山（414m）・湯殿山（1500m）の総称で、六世紀に開山されたといわれています。月山を主峰に、峰続きの北端に羽黒山、月山の西方に湯殿山があります。中世には湯殿山を「総奥の院」（最も大切な場所）として、月山・羽黒山・葉山あるいは鳥海山を称して出羽三山とされていました。羽黒山は唯一、一年中アクセス可能で樹齢1,000年の爺杉や国宝の五重塔など見どころも沢山。2,446段の中間地点にある二の坂茶屋であんこの力餅を食し、出羽三山神社・三神合祭殿を参拝するコースがオススメです。

北前船に思いを馳せながら酒田港を出港。遠くに霞む鳥海山を右手に、前方には遠く飛島を臨みながらフィッシングポイントを目指します。酒田港沖合は豊かな漁場で、アジ、サバ、サワラなどの青物はもちろん、アコウ、カサゴなどの底物、最上川河口ではシーバスも狙い目。春先にはサクラマスが人気のターゲットになります。秋が釣りのベストシーズンと言われ、アオリイカやヒラメ、そして地域を象徴するハタハタもこの時期から釣れ始めます。
アフターボーティングは、少し足を伸ばして湯野浜温泉で露天風呂を満喫。長く続く庄内の海岸線と日本海に沈んでいく夕日はまさに絶景、大パノラマの日本海を体感できます。庄内地方は秋のナシやブドウ、柿。そして初冬のリンゴなど新鮮な果物や、魚介系スープに中細ちぢれ麺と極薄フワフワのワンタンが特徴の酒田ラーメンを楽しむことができるのも魅力です。酒田港で水揚げされる海の幸と、米どころ庄内平野の良質な庄内米と鳥海山の伏流水で造られる銘酒で今宵は乾杯です。