第7回 GPS魚群探知機で魚の居場所を探す
魚群探知機を使いこなす以前に、釣り人として持っておかなければならない知識があります。

魚群探知機を使いこなす以前に、釣り人として持っておかなければならない知識があります。 会報誌See Sea Style vol.41 [2025.10] 掲載 <監修:小野信昭>
シースタイルのクラブ艇に必ず装備されているのがGPS魚群探知機。魚群探知機さえあれば魚の居場所をつきとめられる・・・そう思うかもしれませんが、それは大きな間違いです。魚群探知機を装備していれば、ボート上に居ながらにして水中の情報が得られるのは確かです。しかしながら、魚群探知機にも得意、不得意があります。また魚群探知機を使いこなす以前に、釣り人として持っておかなければならない知識があります。この知識を持っていないと、どんなに高性能な魚群探知機があっても宝の持ち腐れとなってしまいます。

1.魚群探知機の基本原理
これまでにも魚群探知機の基本原理を紹介してきましたが、おさらいの意味を込めて再度紹介すると、魚群探知機は海底方向へ発信した超音波が真っすぐ進んでいく過程で、水と異なる密度の物質に到達すると反射する現象を利用しています。その反射波が送受波器に戻ってくるまでの時間を計測し、距離に換算して画面に表示させたり、戻ってきた反射波の強さを画面に表示したりします。つまり、戻ってきた超音波から得られる情報を、使用者が把握できるように視覚的に表現してくれる装置なのです。
2.魚群探知機と水中カメラの違い
世の中には魚群探知機以外にも水中の情報を得る手段がいくつかありますが、その代表例が水中カメラです。水中カメラでは、光学的に情報を得るので赤い魚は赤く、縞々の魚は縞々に捉えることが可能です。一方、魚群探知機では、前述したように反射波が戻って来る時間から物体までの距離を導き出したり、反射波の強さを表現できたりするものの、魚の色や模様までの情報を得ることはできません。ここまでの話を聞くと水中カメラが魚群探知機よりも優位に思えますが、水中カメラにも欠点があります。魚群探知機と水中カメラの特徴を下表にまとめました。


3.魚群探知機はあくまで水中を推測するための道具
水中には水とは異なる密度の物体がいろいろあります。海底の岩や小石、砂や泥などそれぞれに密度が異なります。また魚やプランクトン、浮遊物なども水とは異なる密度の物体なので、超音波が反射してその存在を知ることができます。ただし、その情報だけではまだ不完全なのです。ボートフィッシングにおいて釣り人が欲しい情報は、それら物体の有無だけ判ればいいということではなく、自分が釣りたいと思うお目当ての魚の存在やその棲息場所を知りたいのです。「魚群探知機で得られる情報」と「釣り人が欲しい情報」にはギャップが生じており、そのギャップを埋める行為が不可欠であり、それが推測になります。
4.ギャップを埋め、お目当ての魚の棲息場所を探すには
魚の生態を知ることが大切


ギャップを埋める推測の精度を高めるためには、場数を踏み経験値を上げることが最も大切ですが、それ以外にも欠かせない大切なことがあります。それは、釣りたいと思っているお目当ての魚の生態を把握するということです。どんなに高性能な魚群探知機を使ったとしても、お目当ての魚の生態を知らないと魚群探知機は宝の持ち腐れとなってしまいます。
生態というのは、魚が好んで棲息する海底地形や底質、水温、季節、水深、遊泳層、捕食対象など、多岐にわたります。これらすべてを把握するのは困難ですが、少なくとも魚群探知機を活用するためには、水深、海底底質、遊泳層くらいは掴んでおきたい情報です。
まとめ

- 魚群探知機の長所、短所を理解するとともに、お目当ての魚の生態情報を把握しよう
この記事は、会員制マリンクラブ(レンタルボート)Sea-Style会員様向けの会報誌に連載された内容を紹介するものです。

