第6回 GPS魚群探知機の画面表示と活用法を把握する
今回は代表的な画面表示を紹介するとともに、どのような場面でその画面表示が役に立つのかを解説していきます。

今回は代表的な画面表示を紹介するとともに、どのような場面でその画面表示が役に立つのかを解説していきます。 会報誌See Sea Style vol.40 [2025.03] 掲載 <監修:小野信昭>
シースタイルのクラブ艇に必ず装備されているのがGPS魚群探知機。その本体のディスプレイ部分には、その名の通り「GPS」と「魚群探知」に関する情報を表示する機能を有することは容易に想像できますが、実はその他にも多くの情報を表示する機能が盛り込まれた装置なのです。
クラブ艇に装備されているGPS魚群探知機は種類が豊富で、さまざまなモデル(機種)が存在しますが、どの機種にも必ず備わっているのが画面の表示内容を切り替える機能です。今回は代表的な画面表示を紹介するとともに、どのような場面でその画面表示が役に立つのかを解説していきます。

画面表示の切り替え
ディスプレイ上への各種画面の表示は、〔画面〕キーを押すことで切り替えが可能です。〔画面〕キーを押す毎に、「プロッター画面」→「魚探画面」→「プロッター画面&魚探画面」が切り替わるので、状況に応じて所望の情報が得られる画面に、ユーザー自身で切り替える必要があります。
なお、本体電源の起動(電源ON)直後に表示される画面は、前回使用時の電源OFF時の画面表示を記憶し、次の起動時にはその画面で立ち上がる(表示される)ようになっています。

プロッター画面に表示される地図を使って、自船位置や釣り場の位置を確認でき、さらに等深線を読むことで海底地形も把握でき、魚種毎の集まりやすい場所の探索に役立てることができます。地図上に登録したいポイントの位置情報を保存・登録することで、別のタイミングにもそのポイントに何度でも訪れることが可能になります。
また、船速や目的地までの距離情報を活用することで移動時間を算出することもでき、釣りやクルージングの計画を立てる時にも役立てられます。

魚の現在の位置(海面からの距離)をリアルタイムで確認でき、魚の移動パターンや速度を把握できます。また、水温、水深、海底底質の情報を得ることができ、さらに餌や仕掛けの位置を示す情報も得られます。これらの情報を元に、ターゲットとする魚を釣るうえでの適した釣り場を選ぶことができます。
ターゲットの魚の動きを確認して最適な釣りのタイミングを見極め、餌や仕掛けの位置を確認しながら効果的な餌や仕掛けのタナ取りやアクションを行うことが可能となります。

こちらは前述したプロッター画面と魚探画面を同時にディスプレイに表示する機能です。それぞれを併記することになるのでディスプレイ上の表示範囲は狭くなるものの、同時に両方の情報を得られるメリットがあり、多くのユーザーがこの表示を通常画面として使用しています。

【活用例】
プロッター画面に描かれている等深線を読みながらボートをゆっくりと進め、もう一方の魚探画面で実際の海中の魚を探索する、という時に有効な画面表示です。プロッター画面には自船が航行したルートを航跡として画面上に表示できるので、先程のルートと同じコースを辿りつつ、魚探画面で魚の反応を探すことで釣果アップにも繋がる、より精度が高いボートコントロールが可能になります。
まとめ

- GPS魚群探知機で得られる情報を把握し、
必要な情報が得られる画面に随時表示を切り替えよう
この記事は、会員制マリンクラブ(レンタルボート)Sea-Style会員様向けの会報誌に連載された内容を紹介するものです。