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【その11】魚の煮付け

魚を簡単に、存分に味わえる煮付け料理。今回は、調理編「煮付け」の基本をご紹介します。

魚を簡単に、存分に味わえる煮付け料理。今回は、調理編「煮付け」の基本をご紹介します。 会報誌See Sea Style vol.36 [2023.03] 掲載 <文・写真:お魚かたりべ 山嵜清張>

釣りあげることが自分の担当とばかりに、魚を獲る業は得意だが、せっかくの魚を人任せという方は多いのではないでしょうか。
「魚料理は敷居が高い」「魚を食べるのは苦手」など、意外や、漁師や魚屋さんからも多々聞かされます。魚を食べることを嫌う理由は、過去に美味しくなかった経験があるからでしょう。
どの海で、いつ水揚げされ、保管状態も見えず手にした魚ならいざ知らず、全てを自己管理してきた安心安全、最高の食材を手にしたのですから、美味しく食べてあげるのが自身の釣りを完結させる最後の仕事ではないでしょうか。

魚食を苦手とする原因のほとんどは、下処理の不出来による血とヌメリの匂い残り

魚食を苦手とする原因のほとんどは、下処理の不出来による血とヌメリの匂い残りと思われます。
魚たちは、健全に生きるために体表にヌメリを保ち、身体を守っています。そこには汚れがついていますし、特有な臭いの素なのです。料理を始めるまでは、品質を保つために不可欠なものなのですが、加熱することにより、臭いや雑味が増幅されますので、自分が釣ったと鮮度の良さに自信を持つが故に下処理を怠り、本来とは違う味を生み出す原因を自ら作り出しているのです。
血にも臭いがあり、赤いものが加熱することで黒く固まり、視覚、味覚ともに邪魔をするものですから、下処理の際に極力洗い流しましょう。

内臓の奥、背骨沿いの血合やエラブタの奥にはハブラシがお勧め。ヌメリは60℃程度で湯通しすることにより、魚の皮が縮んで破れたり変形したりせずに白く固まりますので、すぐに流水の下でヒレや尾に残ったヌメリを指の腹でやさしく撫で落としてしまえば、その後どのような料理をしても、そもそも臭いの素となるものが無いのですから、魚そのものと調味料で味付けした分だけという、何にも邪魔されない本来の味わいとなります。

魚を簡単、存分に味わうなら煮付けがお勧め

自分好みに調味料を合わせた煮汁を沸騰させ、魚を左頭に並べ、アルミホイルで落し蓋をして最大火力。煮泡がホイルを浮かして魚を包んだ状態としたら火力を調整し、飾り包丁を入れた奥の骨に透明感がなくなれば火を止め、余熱で少し置けば出来上がりです。
ひと手間丁寧に下処理をした煮魚で、あなたの釣果をもっと喜んでもらいましょう。

魚の煮付け方

写真の魚は、多くの方に釣られるガシラ。魚の煮付け料理の基本と言えます。

1.大漁であるほど魚の扱いに気が回りません。御注意を
2.内臓、エラを外すのは必須。奥まで綺麗に洗うため、ハブラシの使用がお勧め
3.お湯を沸かす(小さな気泡が立つ状態が60℃程度)
4.湯通し。体表のヌメリが白く変化する
5.すぐに流水の下へ。白く固まったヌメリを指の腹で優しく洗い流す
6.煮汁が沸騰したら左頭の向きで鍋へ。アルミホイルで魚体を覆い、煮泡がホイルを浮かせたら火力を調整、キープする
7.飾り包丁から見える奥(骨と身)に透明感がなくなれば火を止める。数分、ホイルのまま余熱で置く

魚の煮付け完成です !

左頭とし、炊き合わせなどは右手前へ
魚種が変わっても施す工程・手順は同じ
多く炊く際も施す工程・手順は同じ

この記事は、会員制マリンクラブ(レンタルボート)Sea-Style会員様向けの会報誌に連載された内容を紹介するものです。

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