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【その9】魚をさばく/刺身

前回は身だけの柵取りまでをご紹介しました。今回はいよいよ刺身に切りつけ、完成させます。

前回は身だけの柵取りまでをご紹介しました。今回はいよいよ刺身に切りつけ、完成させます。 会報誌See Sea Style vol.34 [2022.03] 掲載 <文・写真:お魚かたりべ 山嵜清張>

悪戦苦闘、さばき疲れた末、おざなりに切りつけをしてしまうと、見栄えはもちろん味わいまで落ちてしまうのが刺身の切りつけです。
※写真は右利きでの紹介となります。

まずはアジやカツオなどの青魚で有効な「平造り」で慣れていきましょう。

柵は皮目を上、身の厚い山高を向こう側へ位置し、利き手側より包丁を内から外へ動かし切り進めます。包丁は傾けず垂直を保ち、長さすべてを使うよう刃元を山高部分にあて、包丁を握る手には力を入れず、刃を滑らせる動きで引き、切り進めます。
包丁に下方向へ押す力を加えたり、刃渡り全体を使えずに短い距離で切ったりすると、身の細胞を押し潰して見た目の悪さはもちろん、味までも落とすことになります。
包丁は角度を付けずに引いて動かしますが、柵を通過しようとする最後には角度を立て、刃先をしっかりとまな板にあてることにより確実に切り離せます。
柔らかな食感の魚は厚めに切りましょう。柵に対して刃を斜めに位置し、切りつける幅を平行に移動することで、均等な一切れができ上がります。サイコロのように切らないことを意識してください。

平造り

1.利き手側(右側)より、外へ向け動かす(刃元から開始)。包丁の角度は垂直に
2.包丁の刃渡りすべてを使いきる
3.刃先が身に近づいたら刃元側を起こし(上げ)、刃先がまな板についた状態で身を通過、確実に一切れずつを切り離す(手順2と刃の角度が違うことに注目)
4.切る幅は均等・平行に
5.刃ですくって移動できるのが平造りの良いところ(作業が早い)
6.そのまま皿に盛ると見栄えがしないため、切り口が見えるように少しずらすと刺身らしく綺麗に見える

次のステップは「そぎ造り」です。

皮目は下、山高は向こう側(よほど慣れるまでは身の筋目を見て向きを変えるという判断は不要)、利き手の反対側より刃を内側に動かします。
切りつける前に刃を柵にあて、どの角度で一切れを造るのかを確認、意識しておきましょう。平造りとは違い、包丁の角度を三段階に変えて切りつけます。
まずは垂直に近い角度で刃を身の中へ1ミリで良いので入れます。この時、切り離した時にしっかりと切り角ができることを確認し、次に刃を寝かして引きながら切り進め、最後は再び刃を立てて切り離します。
1、2、3とリズムに乗り、しっかりと角度を変えて切ることにより切り角が立ち、皮目がはっきりと見えますので美しい刺身になります。
ヒラメやカレイなど、身がしっかりと硬い魚には切りつける幅を狭くすることで薄造りとなりますし、大きく厚めに切れば寿司ネタになります。
魚の身が持つ食感の特徴や食べ方に合わせ、綺麗に切りつけることができるのが、このそぎ造りです。
ポイントをしっかりと抑え、何より先ずは慣れること。その為に繰り返しチャレンジしてみてください。

そぎ造り

1.利き手の反対側(左側)より、外へ向け動かす(刃元から開始)。まずは、包丁の角度を意識して立て気味で身の中へわずかに切り入る。この時、刺身の端(先端)が鋭角になるよう、身に刃をあてる(切り)角度を意識する
2.手順1で切り入ったら刃を寝かし、手前に引き切る(手順1とは刃の角度が違う)
3.切り(引き)進めて刃先が身に近づいたら再び刃の角度を立て、刃先がまな板についていることを意識し、通過する(切り離す)
4.皮目が下(まな板側)のため、裏返して(皮目を見せて)盛る
5.皮目が見えるように並べる
 

\完成/
左/そぎ造り、右/平造り

この記事は、会員制マリンクラブ(レンタルボート)Sea-Style会員様向けの会報誌に連載された内容を紹介するものです。

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