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【その6】魚をさばく(道具~下処理)

今号から魚さばき編です。まずは必要な道具の確認から、下処理までをご紹介します。

今号から魚さばき編です。まずは必要な道具の確認から、下処理までをご紹介します。 会報誌See Sea Style vol.31 [2020.10] 掲載 <文・写真:お魚かたりべ 山嵜清張>

料理教室で魚のさばき方を教えると、特に男性から質問されることがあります。それは「どんな包丁を揃えれば良いですか」。形から入ろうとする方が多い様に見受けられます。包丁一本さえあれば、魚をさばいて刺身まで出来るのですが、おのおのの工程に特化した専用品もあり、所有してみたい憧れがある様です。それらはおおむね高価であるため、ある程度上達するまでは必要最小限の道具で臨みましょう。

包丁は、五寸(15cm程度)前後の薄出刃が無難で失敗を減らせるでしょう。

そして、その切れ味を有効に使うため、1,000~1,200番の砥石が必要不可欠となります。他、ウロコ取りとキッチンバサミ。フキンと使い古しの歯ブラシがあれば、おおよその魚種、サイズの魚を活けジメ~下処理、三枚におろし、刺身まで全ての工程がこなせます。魚の特徴や工程に合わせ、刃渡りが長い刺身包丁、硬いカブトも割れる大出刃、細長い魚も割ける小出刃など、揃え始めるときりがありませんが、自身の上達を感じた時に加えていけば、無駄なく有効な道具を揃えられ、使用後のメンテナンスさえ怠らなければ一生使える相棒となってくれるでしょう。

1.上から刺身包丁、大出刃、薄出刃(5寸)、小出刃
2.これだけあれば、ひと通りの作業が可能です
3.切れない包丁は危険です。砥石でメンテナンスは必須

魚をさばく手順として、ウロコ取り、カブト落とし、内臓出しの下処理を行います。

ウロコは飛び散ってキッチンを汚し、ご家族に嫌われますので、大き目の透明ビニール袋に魚と両手を挿し入れて行うと気兼ねなく行えます。エラブタあたりをしっかりと掴み、魚を固定し、キッチンバサミでヒレの根元部分も忘れずに取ります。仕上げは包丁に持ち替え、なぞり、取り残しがないことを確認します。カブトは、胸鰭(むなびれ)、腹鰭(はらびれ)を身の方に残さない、襷切り(たすきぎり)にします。斜めのラインを見つけ、両面より背骨まで切り進め、頭部分にある骨は太く硬いので、刃を骨へ着け、刃先はマナ板に着け、二点が固定されたことを確認し、テコの原理で手前に倒して切れば、どんなに大きく太い骨でも断ち切ることが出来ます。次に腹部分を開け、内臓を取り出し、背骨に沿う血合いは歯ブラシを使って残さず洗い落とし、水分を拭き取ります。

1.透明ビニール袋内で作業すれば、後の清掃が助かります(タイなどの硬いウロコは数メートルも飛び散ります)
2.タスキ切りでヒレを魚体に残さないラインを見つけ、切る
3.テコの原理で背骨を断ち切る(刃は骨に、刃先はマナ板に。2点が着いていることを確認し、包丁を手前側に倒す)
4.腹を開ける。前側・内側より刃先を刺し入れ、腹皮が張った状態で肛門の穴まで切り開く(内側から刺し入れることで、内臓や卵を切ってしまわない)(刃を腹皮側へ張ることで、切ったラインが歪まない)
5.内臓を取り、洗う。血合い薄皮に切れ込みを入れる
6.歯ブラシで血を取り除く
7.ヒレ、尾はキッチンバサミで取る(汚れ・ヌメリが刃に触れることを防止するため)
8.洗い流した後、水気を拭き取る。以降の工程は水気厳禁です(水滴が付いた刃で魚を切ると、身に付着して汚れ・匂いが付き、鮮度・味が落ちます)

ここまでが下処理。

この状態まで施しておけば後の料理や保管もしやすく、どなたに差し上げても、あなたの釣果を喜んでもらえることでしょう。

この記事は、会員制マリンクラブ(レンタルボート)Sea-Style会員様向けの会報誌に連載された内容を紹介するものです。

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