第13回 オニカサゴ
第13回目は、真っ赤な体色で岩礁のようにゴツゴツした容姿で決してスマートとはいえない魚、オニカサゴです。
第13回目は、真っ赤な体色で岩礁のようにゴツゴツした容姿で決してスマートとはいえない魚、オニカサゴです。 会報誌See Sea Style vol.32 [2021.03] 掲載 <構成/文:小野信昭>
魚について
オニカサゴはこんな魚
標準和名の「イズカサゴ」と「フサカサゴ」の2魚種のことを釣りの世界では「オニカサゴ」と呼んでいます。見た目からは想像できないほど、美味しい魚です。
生息場所とポイントの選定
1年中狙うことができる魚で、水深40メートルから150メートルの海で、砂泥や砂礫に点在するバラ根や穏やかな起伏の海底などに好んで生息しています。底生魚なので魚群探知機ではその存在を捉えるのが困難な魚です。
ボートコントロール
ポイントの水深が深いので、ボートはアンカリングせず、流しながらイトを垂らすいわゆる"流し釣り"が適しています。シーアンカーやスパンカーを使うと安定した流し釣りが可能となりますが、肝心なのは、ボートの流れる速さとなります。オニカサゴのような底生魚は船速が速いとエサに追い付くことができないので、時速0.5ノット以下が必須となります。広範囲を流すことで居場所を探っていきますが、1尾釣れれば付近には必ず複数棲息しているので、GPS魚探のメモリー機能を使って釣れたピンポイントをマーキングし、繰り返しそのポイントを攻めることで追釣しやすくなります。
釣り方
仕掛け投入後にオモリを着底させたらイトフケを取り、ボートの揺れでオモリがトントン海底を叩く位置、あるいは海底から50センチほど巻き上げた位置を基本ポジションとします。時折ゆっくり1メートルほど誘い上げ、次にスーッとサオを下げます。このとき、オニカサゴの目の前にエサをゆっくり落下させることをイメージしながら、このロッドアクションを繰り返し行なっていきます。繰り返す間隔は底潮の速さやオニカサゴの活性によっても変わってくるので、当日のヒットパターンを掴むまでいろいろ変化を与えてみるといいでしょう。アタリは明確であり、その時点で既にハリ掛かりしているので、あとはサオを水平に保って一定のペースで巻き上げればOKです。
タックルと仕掛け
この記事は、会員制マリンクラブ(レンタルボート)Sea-Style会員様向けの会報誌に連載された内容を紹介するものです。