第6回 カワハギ
第6回目は、沿岸部で狙え、釣り人が垂らしたハリからエサを取るのが得意なことから"エサ取り名人"の異名を持つカワハギです。
第6回目は、沿岸部で狙え、釣り人が垂らしたハリからエサを取るのが得意なことから"エサ取り名人"の異名を持つカワハギです。 会報誌See Sea Style vol.25 [2017.10] 掲載 <構成/文:小野信昭>
魚について
カワハギはこんな魚
本州全域の沿岸に生息し、体長35センチくらいにまで成長する魚で、魚体は丈夫な皮に覆われています。小さなおちょぼ口でエサをついばむように食べることからアタリのキャッチやフッキングがやや難しく、釣り人を熱くさせる人気のターゲットとなっています。
生息場所とポイントの選定
岩礁帯とその周りの砂泥地に生息しています。夏場は水深20メートル前後に多く、冬場にはやや深くなります。1~2尾で行動しているものが多く、魚探で反応を見つけるのは難しいのでポイント探しはカワハギそのものを探すのではなく、生息していそうな場所を探ることになります。
ボートコントロール
ボートが速く移動してしまうとカワハギはエサに追いつくことができないので、ボートはアンカーリングして停止させるか、流しながら釣るにしても船速をせいぜい0.5ノット以下にコントロールする必要があります。アンカーリングの場合、アタリが遠のいてきたらアンカーロープの長さを少しずつ伸ばすことでボートの位置をずらすなどしてアタリが出る場所を探っていく必要があります。
釣り方
釣法は大きく分けると以下の3通りとなります。
1.聞き釣り
仕掛けの長さの半分くらいを誘い上げたり下げたりして、その途中でのアタリを察知し、聞き上げて合わせます。
2.タタキ釣り
サオ先を小刻みに激しく揺さぶることで、好奇心旺盛なカワハギをエサに寄せ、一旦静止させることで食わすチャンスを与え、アタリを察知し、合わせます。
3.たるませ釣り
集魚板や中オモリで仕掛けを弛ませることでエサを自然に漂わせ、エサを一気に吸い込めるような状況を作って、ゆっくり聞き上げつつアタリを察知し、合せます。
これらはあくまで代表的な3パターンであり、当日のヒットパターンを掴むことが大切です。
ただし、上記のうち1通りのみを一日中続けるのではなく、状況に応じて変化していく必要があります。上手な人ほどその状況に合った釣法をいち早く見つけ、どんどん釣果に差をつけていきます。中には3通りをミックスしたような釣法で実績を上げている人もいて、そのあたりが場数を踏んだベテランとのウデの差となります。
タックルと仕掛け
この記事は、会員制マリンクラブ(レンタルボート)Sea-Style会員様向けの会報誌に連載された内容を紹介するものです。